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病気・症状

大腸がん/大腸ポリープ

大腸がんと大腸ポリープとは?

大腸がんは、日本においてがんによる死亡原因の上位に位置する疾患です。大腸がんの多くは、腺腫性ポリープ(いわゆる「大腸ポリープ」)ががん化することにより発生します。この過程は通常、数年以上かけて進行するため、早期発見と適切な治療が行われれば、がんの発生を未然に防ぐことが可能です。

大腸ポリープとは?

大腸ポリープは、大腸の内側(粘膜)にできるいぼ状の「できもの」です。多くの場合は良性(がんではない)ですが、がんになる可能性のある「腺腫性ポリープ」や「sessile serrated lesion (SSL)」というタイプもあります。

症状

ポリープそのものは症状を引き起こすことは少なく、無症状であることがほとんどです。ただし、腺腫性ポリープは長期間放置するとがん化するリスクが高まることがあります。

治療法

大腸内視鏡検査中に発見した場合、多くのポリープはその場で切除可能です。切除すれば、将来のがん化を防ぐことができます。サイズの大きいものや切除しにくい形態・がんを含む病変が疑われる場合などでは入院治療が必要となるものもあります。

大腸がんとは?

大腸がんは、大腸の粘膜細胞が異常に増殖し、周囲の組織に浸潤したり、他の臓器に転移する可能性のある悪性腫瘍です。

症状

初期段階では無症状のこともありますが、進行すると血便、便秘・下痢、腹痛などの症状が現れます。さらに進行すると、命に関わる危険性もあります。

治療法

がんの進行具合によって治療法は異なります。早期がんの場合は大腸内視鏡での治療が可能ですが、進行がんでは手術や抗がん剤治療が必要になることがあります。

大腸ポリープと大腸がんの関係

多くの大腸がんは、最初は腺腫性ポリープとして始まります。その後、数年かけてがんへと変化します。このため、ポリープの段階で発見し、取り除くことががん予防の最善策です。

ポリープには種類があり、過形成性ポリープはがん化のリスクがほとんどありません。しかし、過形成性ポリープに見た目が類似しているsessile serrated lesion (SSL)というタイプのポリープではがん化のリスクがあるため切除の対象となります。がん化のリスクをもつものなのかは見た目だけでは区別が難しいことがあり、内視鏡検査で切除し、病理組織検査で診断することが重要です。

大腸がんは早期発見が重要です

大腸がんは早期で発見されると、内視鏡治療のみで根治可能な場合が多くあります。進行がんとなると外科的手術や抗がん剤治療が必要となり、患者さまへの身体的・精神的負担も大きくなるため、早期発見・早期治療が非常に重要です。

例えば、大腸がんの5年生存率は、早期(ステージ0~I)では90%以上である一方で、進行がん(ステージIV)では20%未満とされています。早期のがんでは症状がないことが多いため、早期で発見するためには定期的に内視鏡検査を受けていただくことが最も有効です。

大腸内視鏡検査の重要性

大腸内視鏡検査は、大腸がんおよびポリープの早期発見・早期治療において最も有効な検査です。この検査では、小さなポリープを発見し、同時に切除することができます。がんであったとしても粘膜内にとどまる病変であれば内視鏡的切除で根治が可能です。

大腸内視鏡検査によるポリープ切除が大腸がんの発生リスクを大幅に低下させることが示されており、ポリープ切除により大腸がんによる死亡率が53%減少したという報告があります (Colonoscopic polypectomy and long-term prevention of colorectal-cancer deaths, N Engl J Med 2012)。日本消化器病学会のガイドラインでも推奨されており、将来の大腸がんリスクを低下させるためにも、定期的な大腸内視鏡検査を受けてください。

大腸内視鏡検査の推奨時期

症状のある方はもちろんですが、40歳以上の方、特に家族歴のある方や便潜血検査で陽性となった方は、特に積極的に大腸内視鏡検査を受けていただくことをお勧めします。

梶の木内科の大腸カメラ検査の特徴

1.熟練の内視鏡専門医による大腸カメラ検査

当院では経験豊富な内視鏡専門医が丁寧に大腸カメラ検査を実施しています。細かい部分までしっかり確認し、安心安全に下部消化管内視鏡検査を行います。

2.平日忙しい方でも実施可能な土曜日の大腸カメラ検査

平日に時間が取れない方のために、土曜日の大腸カメラ検査を実施しています。お仕事がお忙しい方や主婦の方などでも受診しやすい体制を整えております。

3.オリンパス社製の高性能内視鏡システム「EVIS X1」導入

オリンパス社製の高性能内視鏡システム「EVIS X1」を導入しています。高精細な画像でより正確な診断が可能となり、大腸がんなどの早期発見・早期治療に努めています。

4.快適に受けられる大腸カメラ検査 – 患者さまに合わせた選択肢をご提供

当院では、患者さまお一人おひとりのご希望に合わせて、快適に大腸カメラ検査を受けていただける環境を整えています。鎮静剤を使用しない検査でも、専門医の独自の技術と細やかな配慮により、痛みや不快感を最小限に抑え、リラックスした状態で検査を受けていただけます。また、ご希望の方には鎮静剤を使用した「眠ってできる大腸カメラ検査」のオプションもご用意しております。

5.高性能内視鏡AIシステムの完備

内視鏡AIは大腸カメラ検査時にAIを使用し高い精度で大腸がんや大腸ポリープを検出することができるシステムです。内視鏡専門医の目とAIの目で見逃しを防ぐことが可能となります。

6.完全個室のテレビ付き待機室・リカバリースペース完備

完全個室の待機室を完備し、プライバシーにも配慮しております。待機室にはテレビも完備しており、院内での下剤服用時にもリラックスしてお待ちいただけます。また、内視鏡検査後はリカバリースペースにて、ゆっくりと回復していただくこともできます。

7.日帰り大腸ポリープ切除

大腸ポリープは、大腸カメラ検査中に発見された場合、その場で切除する日帰り手術が可能です。日帰り手術は入院の必要がなく、経済的や時間的な負担が少なくなります。

8.専門医による潰瘍性大腸炎 クローン病の手厚いフォロー

大学病院においての炎症性腸疾患専門外来の経験がある専門医により、潰瘍性大腸炎・クローン病の治療を行っています。患者さまと医療者が協働で意思決定するShared Decision Making (SDM) のアプローチで、 患者さまの健康と幸福を最優先に考えた医療を提供することを目指しています。

大腸カメラに関するご相談

当院では、経験豊富な内視鏡専門医が大腸カメラ(大腸内視鏡検査)を実施しております。血便・便潜血陽性・便秘・下痢などの症状がある場合には、大腸がんの疑いがあります。些細な症状でも可児市にある内視鏡・炎症性腸疾患センター 梶の木内科医院までお気軽にご相談ください。

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この記事の監修者

内視鏡専門医 片野 敬仁KATANO TAKAHITO

所有資格

  • 日本消化器内視鏡学会 消化器内視鏡専門医・指導医
  • 日本消化器病学会 専門医・指導医
  • 日本消化管学会 胃腸科専門医
  • 日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
片野 敬仁

日本人の死因の第一位は「がん」ですが、治る可能性を高めるためには早期の発見が大切です。胃や食道・大腸など消化管のがんの早期診断のためには、内視鏡検査を定期的に受けていただくことが最も有用です。
一方で症状があったとしても、「そろそろ検査を受けなくては・・・」と思っていても、「内視鏡検査は苦しそう」というイメージが先行して受診することをためらう方も多くいらっしゃいます。当院では、そんな皆さまの不安を取り除き、様々な思いに寄り添い、「来てよかった」「これならまた内視鏡検査を受けよう」と思っていただけるような内視鏡検査を心がけています。自分自身の健康を守るためだけでなく、愛する方との幸せな時間を長く過ごしていただくためにも、ぜひ梶の木内科医院での内視鏡検査を体験してください。