過去に大腸カメラ検査を受けたことがある方へ
過去に大腸カメラ検査を受けたことで、安心感を得られた方は多いと思います。結果が問題なしだったことで、「もう受けなくても大丈夫だろう」と感じている方もいるでしょう。しかし、大腸カメラは“受けた瞬間”がゴールではありません。大腸カメラ検査をきっかけに、自分の体とどう向き合っていくかが大切となります。腸の健康状態は時間とともに変化するため、過去に異常がなかったとしても、将来のリスクを完全に否定することはできません。定期的な大腸の観察とフォローが、将来の疾患リスクを大きく下げる鍵となります。
定期的な再検査が必要な理由とは
大腸ポリープや大腸がんの多くは、初期にはほとんど自覚症状が現れません。便の異常や痛みなどが出たときには、すでに進行しているケースも少なくありません。だからこそ、大腸の状態を目で確認できる大腸カメラ検査は、症状の有無にかかわらず非常に有効な検査となります。数年前の検査で「異常なし」だったとしても、それが今も変わらないとは限りません。腸は、日々の食事・ストレス・年齢の影響を受け続けており大腸がんなどの発症する可能性も0ではありません。
【大腸カメラ検査のご相談】
無症状でも検査を受けた方がいい理由
腸の病気は、「何も感じていない今」こそが要注意のタイミングです。大腸がんのように、長年かけて静かに進行していく病気は、自覚症状が出たときにはすでに手遅れというケースもあります。数年前に大腸カメラを受けた方も、あのときから生活習慣や体調は変わっていませんか?日々蓄積される腸への負担は、気づかないうちに腫瘍やポリープという形で現れてきます。変化に気づくために大腸カメラ検査が必要となります。
あなたはどのタイプ? 再検査の目安
【異常なし・ポリープなし】
前回の検査で異常がなく、リスク因子もなかった方は、おおよそ3〜5年ごとの検査が推奨されます。しかし「3〜5年経っていないから大丈夫」ではありません。便通の変化や新たな不調があれば、期間にかかわらず再検査を受ける必要があります。
【ポリープ切除歴あり】
腺腫性ポリープを切除した経験がある方は、再発リスクを考慮し、1〜3年ごとの大腸内視鏡検査が必要となります。「切除したから安心」ではなく、「切除したからこそ再チェックが必要」と言われています。
【炎症性腸疾患・クローン病】
病状が安定していても、定期的な内視鏡検査が将来の合併症やがん化リスクを防ぎます。特に潰瘍性大腸炎やクローン病の方は、数年に1回の経過観察が基本となります。
【大腸カメラ検査のご相談】
大腸ポリープと再発リスク
大腸ポリープの切除は、がんの芽を摘む大切な治療ですが、それで終わりではありません。腸内には大腸ポリープ再発の可能性が常に潜んでおり、新たなポリープが形成されることもあります。特に腺腫性ポリープは将来的ながん化リスクを持ちます。切除後の経過観察は、がん予防として不可欠となります。前回切除したからこそ定期的な検査が必要となります。
再検査をおすすめしたい症状や変化
以下のような症状は、腸の異変を知らせる重要なサインとなります。
血便(鮮血・黒っぽい便)
便通の乱れ(便秘・下痢)
便の形状が細くなった
腹部の張りや不快感
食欲低下や原因不明の体重減少
家族歴に大腸がんがある
過去に大腸ポリープを切除した
40歳以上で大腸カメラを受けたことがない
上記の症状やお悩みがある場合は、定期的な大腸カメラ検査が必要となります。「年齢的にそろそろ不安」「なんとなく調子が悪い」といった小さな気づきを無視せず、腸の状態を内視鏡検査にて確認しておきましょう。
【大腸カメラ検査のご相談】
大腸カメラ検査の特徴
https://endoscope.kajinokinaika.com/colonoscopy/#toc2
苦い経験がある方へ ― 大腸カメラは進化しています
以前の大腸カメラ検査が辛かった方でも現在の検査環境の進化をしています。例えば炭酸ガスによる送気法や鎮静剤の使用により、苦痛を抑えた状態で検査を終える方も増えています。また、挿入技術の進歩やスコープの改良により、以前よりも格段に短時間で、安全かつ快適な検査が可能となりました。「あのときの辛さ」は、今の検査では過去のものとなります。最新の技術での“再検査”をご検討ください。
【大腸カメラ検査のご相談】
大腸の健康を守るために今できること
内視鏡検査と並行して、日常生活でできる予防策も見直していきましょう。野菜・果物・発酵食品を中心とした食事、適度な運動、十分な睡眠、ストレスのコントロールなどこれらすべてが、腸内環境の安定につながります。また、便の色や形・頻度に敏感になることは、最も身近な健康観察の一つです。排便は、腸からのメッセージとなりますので、注意深く観察しましょう。
大腸カメラ検査を受けるかお悩みの方へ
大腸カメラ検査は「苦しそう」「恥ずかしい」といった不安から、受けるべきか迷われる方も多いかもしれません。しかし、大腸ポリープや大腸がんは初期にはほとんど症状が出ないため、検査での早期発見が極めて重要となります。現在では鎮静剤の使用やスコープ技術の進歩により、以前よりも格段に検査を楽に受けられるようになっています。少しの勇気が、あなたの未来の健康を守る第一歩となります。些細な症状やお悩みでも、岐阜県可児市にある内視鏡・炎症性腸疾患センター(可児市 梶の木内科医院の内視鏡センター)までお気軽にご相談ください。
【大腸カメラ検査のご相談】
IBDは長く付き合う病気
潰瘍性大腸炎やクローン病といった「炎症性腸疾患(IBD)」は、一度診断を受けて終わりではありません。症状が落ち着いている期間もあれば、突然悪化することもあり、日々の生活に影響を及ぼし続ける病気となります。「今は調子がいいから大丈夫」と思えても、腸の中では静かに変化が進んでいることもあります。IBDは、体だけでなく心にも影響を与える病気でもあります。不安や迷い、周囲に理解されにくいつらさ、そんな悩みを抱えながらも、一歩ずつ前に進むあなたのために、当院では「安心して通える医療機関」でありたいと考えています。
【炎症性腸疾患のご相談】
「寛解=完治」ではありません
IBDは、再燃と寛解を繰り返す慢性疾患となります。症状が治まると、「もう通院しなくてもいいかも」と思ってしまう方も少なくありません。しかし、寛解期は治療をやめていい時期ではなく、“将来の再燃を防ぐために何をすべきか”を考える大切なタイミングでもあります。寛解期でも腸の内部に目立たない炎症が残っている場合があり、無症状でも病気が進行することもあります。当院では、寛解を「治療のゴール」ではなく「よりよい状態を維持するスタート地点」と捉え、継続的なモニタリングと検査を行っています。治療を中断せず、腸の健康を長く保つための治療方針を一緒に考えていきましょう
【炎症性腸疾患のご相談】
症状が再燃してきたかも?
便の回数が増えてきた、少しお腹が張る、疲れやすいなどこれらはIBDの再燃サインである可能性があります。患者様の中には、再燃を「自分の体調管理の失敗」と感じ、病院から足が遠のいてしまう方もいます。しかし、再燃は誰にでも起こるものであり、大切なのは“早く気づき、早く対応すること”となります。
クローン病では狭窄や瘻孔、膿瘍といった合併症が進行していることもあり、潰瘍性大腸炎でも重症化すれば入院が必要になることがあります。当院では、「ちょっと気になることがある」段階で相談いただけるような雰囲気づくりと迅速な診療体制を整えています。どうか、ご自身の体の変化を無視せず、私たちにご相談ください。
治療は“合うものを見つけること”が鍵です
患者様の人生に寄り添った治療法をご提案いたします
IBD治療は、5-ASA、ステロイド、免疫調整薬、生物学的製剤(バイオ製剤)、JAK阻害薬など多様な選択肢がありますが、それぞれに効果や副作用、生活への影響が異なります。大切なのは「医学的に正しい治療」だけでなく、「その人の生活・価値観に合った治療」となります。当院では、「できるだけ自然に生活したい」「将来を見据えた治療を考えたい」「通院の負担を減らしたい」といった希望に沿って、治療法をカスタマイズしています。医師が一方的に方針を決めるのではなく、患者様と一緒に「納得できる治療方針」を組み立てることを大切にしています。
【炎症性腸疾患のご相談】
日常の中にある見えない変化にもご注意を
IBDは、単なる内科的疾患ではありません。仕事、食事、旅行、育児、将来設計などあらゆる場面で「IBDであること」が影響します。「今日は何を食べよう」「明日は遠出できるかな」「会議中にトイレに行きたくなったらどうしよう」などこうした不安と日々向き合っている患者様の声を大切にしています。
当院では、栄養相談やストレスマネジメント、社会的サポートに関するご相談も受け付けており、医師・看護師・管理栄養士が連携して、多角的な支援を行います。必要であれば外部支援機関との連携も行い、医療だけでなく「暮らし」も支える体制を整えています。
【炎症性腸疾患のご相談】
IBD患者様にも寄り添った医療の進歩
近年のIBD治療は急速に進化しており、通院回数を減らす自己注射型のバイオ製剤や、JAK阻害薬による経口治療、内視鏡診断の進歩など、患者様の負担を軽減する技術が次々に登場しています。また、便中カルプロテクチン検査やロイシンリッチα2グリコプロテイン (LRG) など、体への負担が少ない炎症チェック方法も整いつつあります。当院では、こうした最新の医療技術を積極的に導入し、常に“今のあなたに最適な医療”を提供できるよう努めています。「前回の治療が合わなかった」「もっと生活に合った治療法を知りたい」などそんなときは、どうぞ遠慮なくご相談ください。
内視鏡・炎症性腸疾患センターの特徴
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継続フォローの重要性
転院やセカンドオピニオンも気軽にご相談ください
IBD治療では、病状の変化に応じて「医療機関を変える」「主治医を変える」という選択も、ときに必要になります。しかし、その一歩がなかなか踏み出せないという方も多くいらっしゃいます。当院では、初診の方にも丁寧に過去の治療歴をお聞きしながら、「他院での診療が合わない」「再診のタイミングを逃してしまった」「今の治療方針に疑問がある」などの悩みに対しても、診療・検査・治療を一から丁寧に再構築してまいります。セカンドオピニオンの受付も行っていますので、安心してご相談ください。
【炎症性腸疾患のご相談】
IBDと共に、あなたらしく生きるために
IBDという病気と生きることは、日常の中に常に「もう一人の自分」を抱えるような感覚かもしれません。誰にも言えない不安、周囲に分かってもらえないつらさ、将来への漠然とした心配など様々あるかと思います。内視鏡・炎症性腸疾患センター(梶の木内科医院)では、患者様が自分らしい人生を歩めるよう全力で支援いたします。調子が悪いときも、いいときも、検査が必要なときも、少し相談したいときも、患者様に寄り添った頼れる医療を提供いたします。些細な症状でもお気軽にご相談ください。
『内視鏡・炎症性腸疾患センター』は梶の木内科医院の2階にございます。入口の場所がわかりにくい。。。という声もあり、来院までの流れをご紹介します!
① 病院裏の駐車場より、アイセイ薬局へ向かう途中に倉庫があるので、右に曲がります。
② 倉庫の横を通ります。
③ 左手に『内視鏡・炎症性腸疾患センター』の玄関があります。
④インターホンを押してください。スタッフが対応しますので、予約時間とお名前をお伝えください。
⑤入り口のロックが解除されたら、中へお入りください。
⑥玄関でスリッパに履き替えていただきます。
⑦左側のエレベーターに乗って2階までお越しください。
これで来院までのご案内はおしまいです。お気をつけてお越しくださいね😊
https://maps.app.goo.gl/32DhJKas2bhLZzGM9
患者さまとともに創る未来~内視鏡・炎症性腸疾患センターからのメッセージ~
皆さま、こんにちは。消化器内視鏡専門医の片野です。
梶の木内科医院の内視鏡専門サイトをご覧いただき、誠にありがとうございます。当院の「内視鏡・炎症性腸疾患センター」では、地域の皆さまに信頼される内視鏡診療と炎症性腸疾患(IBD)診療を通じて、健康と安心をお届けすることを使命としています。https://www.kajinokinaika.com/medical/stomach/ https://endoscope.kajinokinaika.com/
私たちの理念に基づき、二つの大きなビジョンを描いています。
1. 内視鏡で患者さまと築く、胃がん・大腸がん死亡ゼロの未来
胃がんや大腸がんは早期で発見されれば、早期治療により、ほとんどの症例で治癒が期待できます。当センターでは最新の内視鏡技術を活用し、精度の高い診断と安全な治療を提供することで、地域全体のがん死亡ゼロの未来を目指します。定期的な内視鏡検査を通じて、がんを未然に防ぎ、早期発見により早期治療・根治に導きます。
2. 患者さまと共に歩む炎症性腸疾患(IBD)診療を通じ、夢を育む社会づくり
炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎やクローン病など)は患者さまの生活に大きな影響を与える疾患です。当センターでは、医師、看護師、管理栄養士などが連携し、患者さまと一緒に最適な治療法を模索します。共に歩む姿勢を大切に、患者さまの健康と幸福を最優先に考えた医療を提供し、夢を育むことのできる社会づくりに貢献してまいります。
これからも私たちは、地域に根ざした医療機関として、質の高い診療と温かいケアを提供することに努めてまいります。本ブログでは、内視鏡検査や炎症性腸疾患に関する情報、最新の医療トピック、当センターでの取り組みなどを随時お届けしていきます。
皆さまの健康を守るパートナーとして、お気軽にご相談ください。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。
当院の内視鏡専門サイトの公開に伴い、内視鏡ブログも開設いたしました!
このブログでは、胃・大腸・食道、その他消化器官の病気や症状、内視鏡検査について、院長や内視鏡専門医である片野医師によるコラム、その他スタッフや栄養管理士のコラムを更新してまいります。
患者さまのお役に立つような情報を更新してまいりますので、ぜひご覧ください!